負荷試験を実施する

 

基礎試験でシステムの傾向が把握できたら大きな負荷をかけていきます。

テストの目的ごとに実施方法をまとめていきます。

  • 性能の証明
  • 限界超過時のふるまい
  • 高負荷継続時のふるまい

性能の証明

まずは、性能を証明するための方法です。性能はスループットや平均応答速度で定義していることとします。

参考:目的の性能を定義する

基礎テストの続きで、スレッド数を増やしていきます。ランプアップは10秒~30秒くらいまでに設定しておきます。ループ回数は多めがいいですが時間がかかるので10回程度でも構いません。

たとえば、

  • スレッド数:10
  • ランプアップ:10
  • ループ回数:10

で実施し、結果のスループットと平均応答速度を確認します。結果を、基礎試験でプロットしたグラフに追加していきます。目的の性能を満たしていない場合は、スレッド数を増やして再度負荷をかけていきます

応答速度とスレッド数の関係

応答速度とスレッド数の関係

これを目的の性能に達するまで続けていきます。このとき基礎試験で作成したグラフに追加していくことが重要です。スループットの上昇が落ちてくるとシステムの限界サインです。もし、目的の性能に達する前にスループットの限界が来てしまった場合は、ボトルネックを調査してチューニングしていく必要があります。

限界超過時のふるまい

性能の証明であげた方法で、システムの限界スループットととなるテスト条件(スレッド数)を探しておきます。

限界超過時のふるまいを確認するためには、上記で取得したテスト条件を超える負荷をかけることで、限界超過時のふるまいを確認していきます。JMeterで負荷をかけつつ、手動でシナリオを実行し動作を確認してもよいでしょう。

負荷継続時のふるまい

負荷継続時のふるまいを確認するためには、限界性能に達する前のテスト条件にて長時間の負荷をかけ続ける必要があります。

この場合は、ループ回数を無限に設定し、スケジュール機能によって負荷継続時間を決めてテストするとよいでしょう。

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